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成熟期

第52回 NHK杯体操選手権 6/8~6/9 @東京・代々木第1体育館


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12年ロンドン五輪個人総合金メダルの内村航平(24=コナミ)が、前人未到の5連覇を達成した。完璧な演技を披露し、全6種目で15点以上を出した。合計273・575点とし、2位の加藤凌平(19=順大)に7・5点差をつけて圧勝した。


大会後インタビュー:

今日は難度を落としてやったんですけれど、大きなミスなく、着地までまとめられていたので、自分の理想に近い演技が6種目できたかなと思います。(理想に“近い”という納得できない部分は)たぶん一生納得できないと思うのですが、難度を落としているのでミスなくやって当たり前だと思って今日はやっていましたけれど、こういう戦い方もありかなというふうに思いました。(難度を落として)今までそんなことがあまりないので、体力に余裕ができて、着地も止めに行けますし、がむしゃらに体を動かしているというよりかは、自然に身を任せている感じがしました。

最後の結果を見るまで、凌平(加藤)と笙吾(野々村)の差が0.2という、そんなに僅差だったことは知らなくて、でもやっぱり凄いというか、やっぱり気持ち悪いなというか(場内 笑)、まだこんなに若いのにこれだけ会場を沸かせる演技をして今後恐ろしいなと、また改めて思いました。

(今の時点での理想の演技は)ぜんぶ着地を止めて、減点のしようがない、完璧な演技です。まぁ、一生できないと思いますけれど(笑)。(難度を落としてやるのではなく)自分のできる難しいことを入れて、完璧にできないと、満足できないと思います。落としてやって、そんなに達成感はなかったですね。(難度を下げたのは)体力的に問題があった訳じゃないんですけれど、2位との点差も結構開いていて、肩も痛めていたということもあって、また再発したら世界選手権に響いてしまうので、大事をとって落としました。(あん馬は)あまりバタバタせず、最初から最後までスムーズに行けたので、ゆかの良い流れでそのまま行けたのかなと思います。

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(世界選手権の種目別は)昨年のロンドンオリンピックで、ゆかに残って、鉄棒も平行棒もできれば全種目に残りたいと言っていましたけれど、今はぜんぜんそんな気持ちがなくて、個人総合でしっかり自分のやることができれば、別に1つも残らなくてもいいかなと思っています。初日でやった構成を、できれば世界選手権でやりたいんですけれど、器具も変わって体力もかなり消耗すると思うので、海外の器具で一度あの構成をやってみて、それから決めていこうかなと思っています。

オリンピックの合宿の時に、個人総合でやる演技と、種目別でやる“攻めた”構成をやるというのが、とても体に負担がかったので、それだと自分の体操の寿命が縮まってしまうと思いました。できれば息長く体操をやっていきたいなと思ったので、リオのオリンピックの時は種目別も狙えるようになりたいとは思っていますけれど、今はいいかなと思います。

体操界の中では、落としてやるということは、あまり良くないことで、サボっているというか、今までやってきたことと違うことをやっているので、あまり良いとは思わないんですけれど、でも臨機応変に対処できると前向きに考えれば、まぁ良いのかなとは思います。(選手寿命については)今年の9月に2020年のオリンピックの開催地が決まって、たぶん東京に来ると思うので、来てもらわないと僕もそこまで続けるモチベーションが保てないので、できれば2020年の東京オリンピックまで、やりたいなと思っています。

(加藤選手も野々村選手も)まだ大学2年生なので、まだまだ伸び白がたくさんあって、今大会もあまり本調子じゃなかった気がしたので、歳を重ねるごとに強くなっていけば、(今日の)7点の差はたぶんすぐ縮まると思います。(すぐというのは)どれぐらいですかねぇ?ちょっと読めないんですね、あの2人は。1週間ぐらいでできるんじゃないですかね(笑)。

学生の頃に具志堅先生に「NHK杯5回優勝しろ」と言われて、今日試合が終わって具志堅先生に「おめでとう」と言われたんですけれど、その時にその言葉が蘇ってきて、ようやく5回優勝したんだなというふうに、凄く嬉しかったですね。(今後は)社会人選手権(9/14-16@三重県営サンアリーナ)を世界選手権前の最後の試技会と思って、そこまでにしっかり世界選手権で戦える準備をしたいなと思います。





















 これが王者の貫禄か。最初の種目、床運動が終わったときから終始、内村は笑顔だった。1つ1つの技、着地に割れんばかりの拍手が送られた。声援に応えるように6種目全てで演技が終わると、応援席に向かってガッツポーズ。「床からいい流れができた。大きなミスなく着地までまとめられて、理想に近い形の演技ができた」と金メダリストも納得の表情だった。前日の予選で既に2位と3・950点差。五輪後に右肩などの痛みで休養し、体力が戻っていないことを考慮して平行棒以外の5種目で難度を下げた。

 演技構成の変更は当日のアップ中に決めた。跳馬はコーチに相談する前に、前日の予選で跳んだ高難度の技でなく、五輪でも使ったシューフェルト(伸身ユルチェンコ2回半ひねり)に取り組んでいた。半年以上練習をしていなかったが上体は安定し着地は乱れず。技の難度D得点は0・4点低くなったが、演技の出来栄えを評価するE得点は10点満点で9・45点だった。

 五輪後に適応された新ルールで初めて、全6種目で15点台を出した。「今の理想は、全部着地を止めて、減点のしようがない完璧な演技。まあ、一生できないと思いますけど」と会見でも笑顔だった。

 難度を落とした演技が、進退を考えるきっかけになった。長期的な目標は、種目別ではなく個人総合に重点を置くことで、練習での体への負担も減るという。「長く体操をやっていきたい。2020年の五輪は、モチベーションが保てないので東京に来てもらわないと困る。20年の五輪まで、やりたいなと思います」。王者の目は、さらなる上を見ていた。【保坂恭子】


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 体操の世界選手権(9月30日~10月6日、ベルギー)代表選考会を兼ねたNHK杯が9日、東京・代々木第一体育館で行われ、ロンドン五輪男子個人総合金メダルの内村航平(コナミ)が全日本選手権2日間の得点の2分の1+NHK杯2日間の総得点273.575という圧倒的なスコアで史上初の5連覇を達成した。

「今日は2位との点差もあったので、難度を落としての演技にしたので、きれいにミスなく着地までまとめられて、自分の理想に近い演技ができた」と、競技後の会見で語った内村。2位の加藤凌平(順天堂大)、3位の野々村笙吾(順天堂大)も、最終得点差がわずかに0.275点という熾烈な2位争いで観客を沸かせ、内村をもってして「この若さでこれだけ会場を沸かせる演技ができる2人はすごい。おそろしいな、と思った」と言わせた。

 しかし、終わってみれば内村と加藤の差は、7.500点まで開いていた。それも、内村が難度を下げて、「ミスなくやれて当然、という演技内容」だったにもかかわらず、だ。
 加藤と野々村という若い選手達も目覚ましい成長は見せた。ただ、内村がそれよりも何枚も上手だったということだ。6種目の合計点を90点にのせることを目標にしているという内村は、世界選手権などを視野に入れた1日目の構成では、後半種目でミスが出たが、90.650点。全体に難度を下げてまとめた2日目でも91.750点、と状況に応じていろいろな戦い方ができることを証明した。

 会見では、いつまで現役でいたいか、という質問に対して、「2020年の東京五輪までは」と答えた内村。そのためにも「体への負担も考えながら、息の長い選手でいたい」と言い、今年の世界選手権では、個人総合に照準を合わせ、種目別にはこだわらないという考えを示した。体操界では、「難度を落とす」ことは良くは言われないとしつつも、「自分が臨機応変に対処できるようになったと考えたい」と語った内村は、史上初のNHK杯5連覇を成し遂げた選手にふさわしい成熟期を、技術だけでなく精神面でも迎えている。
 今後は、9月14日から三重県で行われる全日本社会人大会で、世界選手権仕様の演技の最終確認を行い、9月30日からベルギー・アントワープで行われる世界選手権で、再び世界の頂点に挑むことになる。

 なお、今大会2位の加藤と、女子1位の寺本明日香(レジックスポーツ)も世界選手権の代表に決定。代表枠の残り男子4名、女子3名は、6月29・30日に行われる全日本体操種目別選手権で決定する。

(取材・文/椎名桂子)



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こちらで二日目の跳馬以外の動画が見られます(演技構成は全種目明記)。 たんたら体操競技ブログさんより
2013第52回NHK杯・個人総合2日目、史上初の5連覇を達成した内村航平選手の演技構成





私はテレビ観戦(二日目のみ)だったのですが
航平くんの演技は…体操眼超未熟者にとってはそこまで「スゲー!!!!!」とは映らず←ヲイ
ただただ「(綺麗だ~…)」なのですよ。

あまりにも完璧で難しさを微塵も感じさせないからです。

…あ、彼にとってはずいぶん難度下げてラクに行える内容だったそうですが!wwww


だからねー  ホント困る!(笑)←


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まあね、どーでもいいんですよ、アタシの観る眼なんてww

 彼がどんな気持ちで演技に臨めるか、コンディションよく臨めるか、納得できるのか 

それだけです、うん。



先日の全日ではとにかく疲労困憊したと参った様子だった航平くん。
約一ヶ月でどれだけ回復したのかはっきりとはわからないけども
視線はとうに秋の世界選手権(ベルギー・アントワープ)に照準が定まっていて(当たり前か^^;)
さらに、2020年のオリンピックまで注がれていて
それらを踏まえた向き合い方をしっかり固めてきている。

それは単に「守りに入った」というよりも
 
 「息長く体操をやっていきたい」

そのための方法ということ。




彼を超える選手は今はまだいない。
そりゃあ 航平くんも年齢を重ねるにつれ体力は衰えていくのだから
そのうちには追いつかれ追い抜かれるだろう。。
それは世の常、自然の摂理。

でもこの調子だとその日はまだまだ遠い先のようだ。


彼が生きていて、その比類なき体操を見せてくれる今、
自分も生きていて、この眼で見られることに心から感謝。


ありがとう 航平くん。


これからも 理想を追求し続ける姿を見せていただきます!(^^)








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by sr-moko | 2013-06-10 20:35 | 内村航平or体操競技