カテゴリ:内村航平or体操競技( 5 )

世界が彼に恋してる

今更感ハンパないですが(苦笑)
やっと落ち着いてきたので更新。 


世界体操選手権で内村航平選手が前人未到の個人総合4連覇を成し遂げました。

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種目別でも三つのメダルを獲得(平行棒・金、ゆか・銅、鉄棒・銅)。

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        ゆか・金を獲得した白井選手と笑顔のツーショット





個人総合では予告どおり難度を落として尚、圧倒的なEで優勝。

「6割くらいで臨む」って言ってたっけ・・・呆然w
そして「種目別は狙ってない」とも。

しかし蓋を開けてみると・・・
したたかな戦略が!(やはり、やるからには結果も欲しいですよねぇ?^^)

平行棒のDを個人総合よりも上げてきたのです!!


そして着地もばっちり決め、ガッツポーズ☆

後続の選手が相次いで精彩を欠き、終ってみれば金メダル**

 


種目別 ゆか


種目別 鉄棒




さすが、戦い方を熟知している脂ののり切った世界王者。

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連覇したあたりからずっと追われる立場だったろうと思うけど
自分の次に付けた加藤凌平選手に個人総合の後継者を見てホッとしている様子がそこここに感じられました。

これは言わずもがな、日本の体操が継承していかねばならないオールラウンダーへの強いこだわり。

そこを踏まえた上での オリンピックで団体金を獲る! という悲願達成への大事なステップ。


彼は常にそこを意識しているのだなと。


ゆかの新技で話題をさらっている白井健三選手が航平くんのことを
「体操選手としても、人間としても、尊敬できる人です。」と語ったことからも
体操ニッポンを背負い牽引する頼もしさが感じられます。

その重責をこれから少しずつ分け合える選手が出てきて欲しいですね。
・・・あ、そんなに急いでじゃなくていいです!
少なくともリオ五輪が終わるまではぶっちぎりでいて欲しいんで!!!←これがファン心理ってもんでしょ^^;






世選関連の記事は数え切れないほどあって。とても全部は載せられません^^;

航平くん、圧倒的Dで金をさらった白井くんのことだけでなく
日本人選手一番手で大胆に、しかもミスなく演技をまとめ、見事金メダル(あん馬)を獲得!
~続く日本人選手に勢いを与えた亀山選手のことも特筆すべきと思います。

素晴らしい実施だったにもかかわらず、屈強すぎる世界のつり輪スペシャリストたちの前に
惜しくもメダルならなかった山室くんも、、。


今回、素晴らしい結果を持ち帰った日本代表。
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世界のお手本にされている日本の美しく洗練された体操。

体線の美しさが目を引くウィトロック選手(英)も例外ではないようです。
Max Whitlock aims to learn from Japanese

WC総評
Biles, Uchimura Win Again as Worlds End


そして、実は個人総合以上に?狙っていた ロンジン・エレガンス賞** 
 
追随を許さない魅力的で安定したその美しい演技で見事その栄誉を手にしました!
男子で二度の受賞は初ということで、さらにその価値に輝きを与えた航平選手。

「美しい体操を評価してもらえた。身が引き締まる思いで、喜んでばかりはいられない。
もっと追求していかなきゃいけない」

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                                     プレゼンターはなんとボイ氏!なんて贅沢で華やかな画なんでしょうか(*゚▽゚*)



女子の受賞者 ロス選手(米)は
「コウヘイと一緒に受賞できて光栄」とコメント*  なんだかこちらまで嬉しくなっちゃう(^^)

Taiso-Nippon FB


 

※ロンジン・エレガンス賞についてはこちらを参照ください






以下大会のレポート。日本体操協会HPより


・第44回世界体操競技選手権大会 男子予選第1班クイックレポート

・第44回世界体操競技選手権大会 男子予選第3班クイックレポート

・第44回世界体操競技選手権大会 男子予選第4班クイックレポート

・第44回世界体操競技選手権大会 男女種目別決勝前半レポート

・第44回世界体操競技選手権大会 男女種目別決勝後半レポート

・第44回世界体操競技選手権大会 男子個人総合決勝レポート



帰国後、テレビ出演が続きましたね。。そのうちのひとつ


いちばん見たかったNHKのインタビューが見られなかったのがかなりショックです;;
帰国した日にVTRで取り上げたのでおしまいだと思っていたら・・・
翌日のNW9で流れたそう。。。!加藤選手と二人、インタビューに応じたものだったらしいです。


そして、体育の日の14日。
川口市で開催されたコナミのダンス演技会に特別ゲストとして登場したとのこと。
コナミ「ダンスチャレンジ 2013」開催! サプライズゲストに内村航平選手!
世界の内村選手に少しでも近づきたい子ども達が無邪気~そしてとっても嬉しそうな航平くん♪
~君がいちばん可愛いよ(•'╻'• ۶)۶!!←


大好きな一枚*
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                                      コーチ・森泉さんの「おめでとう、おつかれさん」って声が聞こえてきそう(´ー`*) 

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by sr-moko | 2013-10-17 11:27 | 内村航平or体操競技 | Comments(0)

運動塾の七夕まつり


憧れの体操選手と一緒に星に願いを!





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うちむらせんせい いい笑顔だなぁ~ (*´∇`*)

KONAMI News Channel


☆未来の金メダリストにエール
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by sr-moko | 2013-07-09 12:00 | 内村航平or体操競技 | Comments(0)

生ける伝説・内村航平




【全日本体操種目別選手権 男子の見どころ】場内解説:中野大輔さん-1

■流行技が変わる

ルールが変わり、流行り技というのが結構変わってきているような気がします。例えば平行棒だったら、棒下系の技から単棒で静止する技へと変わってきています。ゆかではひねりが凄く多くなっていて、2回宙返り系の技より、ひねり系の技を繋げてきたり、ひと昔前より全体的にひねりが1回多い感じで、果たしてこの1演技で何回ひねっているんだろう?と思うぐらいの演技が増えていますね。

ひねりは基本的に連続技になっているので、ゆかにしっかり「合わせる」と言うんですけれど、まず合わせる能力が必要です。ひねりの技術というのは凄く奥が深いのですが、ひと昔前と比べて技術が変わってきています。

それはゆかのマットのタンブリング自体が変わって、前はスポンジだったんですけれど今はコイルになっていて、バネがトランポリンに近づいた感じです。ですので多少ずれていても蹴ることができたりして、その辺でまた違う技術が生まれてきています。それが前方の2回半ひねりなどの技まで繋がっているのかなと思います。

ゆかに合わせるというのは、足の裏の重心がしっかりゆかに乗る、芯を食う、ということです。バネの芯を食った時は、凄く跳ね返って高さに繋がってきます。その辺が今の選手たちは上手で、そのゆかに合わせられる技術が、ひねり系の技まで繋がっているのかなと思います。


■見せる体操

僕が好きな選手は、倒立の姿勢が綺麗で、足の先から手の先まで神経の行き届いた動き、そして演技全体の中のリズム感を持った、美しさ、そして見せる体操をする選手です。見ていて「おっ!おっ!」と思うような演技で、「上手い!」って言えるような演技が玄人好みの演技だと思いますが、今のルールに対応して高難度の技を10個演技に組み込まないといけないという中で、1つ1つの技に対しての選手たちのこだわりは、そこまで感じられません。

鉄棒のコバチひとつとっても、僕らの時は演技も短かったので、いかに高く、そして余裕を持ったものを見せられるか、そして一番良い位置でバーを持てるか、ということを考えていました。全体を見ているとそういう選手もいますけれど、減点されない高さ、減点されない位置で持つ、コバチで持つ時の開きも減点されないぐらいの開き、という演技が多く見受けられます。

そして倒立の姿勢も、つま先まで意識しているのだろうかという選手も多く、今のルールに変わって、むかしが陸上の短距離だとしたら、いまは中距離ぐらいの体力の使い方、しんどさがあるからだと思います。そういう中でそこまでやるというのは難しいとは思うんですけれど、芸術性が欠けている選手が多いかなということを少し感じています。

田中佑典選手や、野々村弟(晃司)の演技が僕は好きですし、亀山(耕平)選手のあん馬も線が綺麗で、本当に個人的な意見ですけれど好きですね。内村選手に関しては、六角形のグラフで描いたら穴がないというか、正六角形を超えているぐらいのレベルで、どうしてその技を入れてこんな着地ができるんだ?とか、この演技の内容をこんなに完璧にできるのか、という感じですよね。


■何かの改革

内村選手の凄さは、6種目に穴がないというところ。そして穴がないというより、6種目すべて皆より上に行っているというイメージがあります。その演技内容をミスなくやってくるところ、そして難しい技を入れても着地まで決めようとして決めてくるところですね。何なんでしょうか。なぜできるかわかったら、僕も昔もっと行けていたかもしれないですね(笑)。

僕がアテネオリンピックへ出たちょっと後に、「あ、この選手来るな」と思いました。当時、内村選手は高校生だったんですけれど、この選手はたぶん北京オリンピックの代表選考の時に、一番危ない存在になるな、というイメージがありました。そこにまだ冨田選手とか、米田選手、塚原選手など、僕らと出ていた選手はみんな出ていたんですけれど、その時にあと誰が食い込んでくるかなと考えると、最初に「内村航平選手がこのままの勢いで来たら危ないな」と思ったのを思い出します。

当時の彼は質は凄かったけれどミスもあったりで、まだ正六角形じゃなかったんですけれど、北京が終わってから鉄人になりましたよね。その中で彼自身いろいろな部分で努力して、自分の穴を埋めてきたんだと思います。当時はあん馬が苦手なんじゃないか、つり輪もそこまで得意じゃないのかな、というイメージもあったんですけれど、あん馬なんていま、むしろ点数を取ってますし、つり輪も力が強くなって減点のない演技をしてきますから、何かの改革があったんでしょうね。



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■生きる伝説

表に出てこない良い選手って結構たくさんいるんですよ。その中で内村選手が試合で勝てる選手になったということは、体操競技として何か改革を起こしたんじゃないですかね。僕も結構技がたくさんできるタイプで、アテネの時はしっかり合わせられたんですけれど、天才的な動きをしてもなかなか形にならないという選手は多いです。

だから加藤凌平選手とか野々村笙吾選手みたいな、堅実な、ぜんぶオールラウンドでやってくるという選手の方が、強くなってきたりするんですよね。天才型が上に来るというのは、なかなかないんじゃないかという気がします。

これを6種目ぜんぶに失敗しないでやったら絶対に代表に入るのに、という選手は結構いるんですけれど、そういう選手は意外と出てこないんです。内村選手に関してはそれをやりつつ、もっと上に行っているということです。凄いですよね。体操の歴史の中で一番に来るぐらいの存在なんじゃないですか。“生きる伝説”ですよね。


体操協会FBより




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by sr-moko | 2013-06-28 17:47 | 内村航平or体操競技 | Comments(0)

成熟期

第52回 NHK杯体操選手権 6/8~6/9 @東京・代々木第1体育館


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12年ロンドン五輪個人総合金メダルの内村航平(24=コナミ)が、前人未到の5連覇を達成した。完璧な演技を披露し、全6種目で15点以上を出した。合計273・575点とし、2位の加藤凌平(19=順大)に7・5点差をつけて圧勝した。


大会後インタビュー:

今日は難度を落としてやったんですけれど、大きなミスなく、着地までまとめられていたので、自分の理想に近い演技が6種目できたかなと思います。(理想に“近い”という納得できない部分は)たぶん一生納得できないと思うのですが、難度を落としているのでミスなくやって当たり前だと思って今日はやっていましたけれど、こういう戦い方もありかなというふうに思いました。(難度を落として)今までそんなことがあまりないので、体力に余裕ができて、着地も止めに行けますし、がむしゃらに体を動かしているというよりかは、自然に身を任せている感じがしました。

最後の結果を見るまで、凌平(加藤)と笙吾(野々村)の差が0.2という、そんなに僅差だったことは知らなくて、でもやっぱり凄いというか、やっぱり気持ち悪いなというか(場内 笑)、まだこんなに若いのにこれだけ会場を沸かせる演技をして今後恐ろしいなと、また改めて思いました。

(今の時点での理想の演技は)ぜんぶ着地を止めて、減点のしようがない、完璧な演技です。まぁ、一生できないと思いますけれど(笑)。(難度を落としてやるのではなく)自分のできる難しいことを入れて、完璧にできないと、満足できないと思います。落としてやって、そんなに達成感はなかったですね。(難度を下げたのは)体力的に問題があった訳じゃないんですけれど、2位との点差も結構開いていて、肩も痛めていたということもあって、また再発したら世界選手権に響いてしまうので、大事をとって落としました。(あん馬は)あまりバタバタせず、最初から最後までスムーズに行けたので、ゆかの良い流れでそのまま行けたのかなと思います。

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(世界選手権の種目別は)昨年のロンドンオリンピックで、ゆかに残って、鉄棒も平行棒もできれば全種目に残りたいと言っていましたけれど、今はぜんぜんそんな気持ちがなくて、個人総合でしっかり自分のやることができれば、別に1つも残らなくてもいいかなと思っています。初日でやった構成を、できれば世界選手権でやりたいんですけれど、器具も変わって体力もかなり消耗すると思うので、海外の器具で一度あの構成をやってみて、それから決めていこうかなと思っています。

オリンピックの合宿の時に、個人総合でやる演技と、種目別でやる“攻めた”構成をやるというのが、とても体に負担がかったので、それだと自分の体操の寿命が縮まってしまうと思いました。できれば息長く体操をやっていきたいなと思ったので、リオのオリンピックの時は種目別も狙えるようになりたいとは思っていますけれど、今はいいかなと思います。

体操界の中では、落としてやるということは、あまり良くないことで、サボっているというか、今までやってきたことと違うことをやっているので、あまり良いとは思わないんですけれど、でも臨機応変に対処できると前向きに考えれば、まぁ良いのかなとは思います。(選手寿命については)今年の9月に2020年のオリンピックの開催地が決まって、たぶん東京に来ると思うので、来てもらわないと僕もそこまで続けるモチベーションが保てないので、できれば2020年の東京オリンピックまで、やりたいなと思っています。

(加藤選手も野々村選手も)まだ大学2年生なので、まだまだ伸び白がたくさんあって、今大会もあまり本調子じゃなかった気がしたので、歳を重ねるごとに強くなっていけば、(今日の)7点の差はたぶんすぐ縮まると思います。(すぐというのは)どれぐらいですかねぇ?ちょっと読めないんですね、あの2人は。1週間ぐらいでできるんじゃないですかね(笑)。

学生の頃に具志堅先生に「NHK杯5回優勝しろ」と言われて、今日試合が終わって具志堅先生に「おめでとう」と言われたんですけれど、その時にその言葉が蘇ってきて、ようやく5回優勝したんだなというふうに、凄く嬉しかったですね。(今後は)社会人選手権(9/14-16@三重県営サンアリーナ)を世界選手権前の最後の試技会と思って、そこまでにしっかり世界選手権で戦える準備をしたいなと思います。

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by sr-moko | 2013-06-10 20:35 | 内村航平or体操競技 | Comments(0)

KING of KINGS

内村、史上初の全日本選手権6連覇



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                                       大会6連覇を達成し、笑顔を見せる内村航平




  「体操全日本選手権・最終日」(12日、国立代々木競技場)

 世界選手権(9~10月・ベルギー)代表第2次選考会を兼ねて個人総合決勝を行い、男子は既に代表に決まっているロンドン五輪金メダリストの内村航平(24)=コナミ=が予選との合計で182・350点をマークし、史上初の6連覇を達成した。決勝の成績だけで争った女子は17歳の笹田夏実(東京・帝京高)が55・500点で初優勝し、3度の女王に輝いた母、弥生さん(旧姓加納)との親子全日本制覇となった。

 内村に感慨はなかった。「それだけの練習をやってきている。特に(記録は)意識していなかった」。6連覇は努力を積み重ねた結果で、通過点。むしろ、右肩と右足首の故障から復帰した半年ぶりの大会を乗り切った安堵(あんど)感がにじんだ。

ほぼ完璧だった予選と違い、決勝はあん馬で落下するミスが出た。演技後は前日はなかった疲労を感じたそうで「体操は1日休むと戻すのに3日かかるといわれている。2カ月も何もしなかったので、体は素直」と痛感した。

 担当トレーナーによると、酷使してきた右肩の腱(けん)は「いつ切れてもおかしくない状態」だった。初めて長期間の休養を取り、体操では珍しいダンベルを使ったトレーニングで筋力を再強化。3年後の五輪を見据え体をつくり直す途上にいる。

 失敗の予感がした跳馬は予選から難度を下げ、床運動はとっさの判断で技を抜いて転倒のリスクを回避した。「難度を一度下げてミスなくできてから、また上げていけばいい」。内村の時代はしばらく続く。







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内村航平を刺激する危機感
進化を止めない絶対王者


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 体操の世界選手権(9月30日開幕、ベルギー・アントワープ)の第2次選考会を兼ねた個人総合の全日本選手権・最終日が12日、東京・国立代々木競技場で行われ、初日トップだった内村航平(KONAMI)が6種目2日間総合182.350点で、男子として史上初の6連覇を達成。2位には加藤凌平(順大)が178.850点で入り、3位には田中佑典(KONAMI)が177.300点で続いた。

 内村はすでに世界選手権代表に内定しており、そのほかの男子5人、女子4人の代表は、6月のNHK杯と全日本種目別選手権で決まる。


“もっと上の自分”を目指した演技”

「まだまだかなわないなってことは分かっていました。本当に雲の上の存在です」

 加藤は内村の存在をこう語った。
「雲の上の存在」――まさにこの言葉が似合う内村の圧勝劇だった。予選、決勝の2日間ともに唯一となる90点超えを記録し、2位の加藤に3.500点差をつけた。他を寄せ付けない内村の貫禄の演技に、満員の観客の視線はくぎ付けとなった。
 鉄棒ではG難度の離れ技「カッシーナ」を決めるだけでなく、試合で初となる降り技の「後方伸身2回宙返り3回ひねり」で鮮やかに着地して見せた。跳馬では、予選で高難度の「ヨー2」(前転とび前方伸身宙返り2回半ひねり)に成功。内村自身も「特にうれしかった」と、自然とガッツポーズも飛び出した。
 また、今季のルール改正を受けて、演技構成を変えたあん馬と平行棒では新技にも挑戦。あん馬ではセア倒立という倒立技の回数を2回に増やし、平行棒では片腕で棒をつかんで体を上下させる「マクーツ」を導入した。右肩と右足首のけがで約半年ぶりの実戦となった内村だが、その演技はブランクを感じるどころか、さらなる進化を見せた。

 これには水鳥寿思男子強化本部長も驚いた様子で、「五輪でチャンピオンになり、その後、けががあって冬場の大会に出られないという苦難を経験した中で、とてもモチベーションを維持するのは難しいもの。しかし、新しい技に挑戦するなど“もっと上の自分”を目指したいという部分はさすが世界チャンピオンだなと思いました」と内村の演技をたたえた。


“口に出るのは反省の弁ばかり「五輪では勝てない」”

 しかし、試合後の内村の言葉からは反省の言葉しか出てこない。
「休んでいた分、体力的に問題がありました。体操は1日休むと戻すのに3日かかると言われます。今回、(体力は)戻っていると思っていましたが、体は正直で『戻っていませんよ』という感じでした。ゆかでは、1節目のシリーズで、普段ならやらないようなミスをして『何をやっているんだ』って感じでしたし。今回は結果よりも内容重視でしたので、ミスが出てしまったのはダメです。2日間を通じて、ミスなくできるように仕上げないと五輪では勝てない」

 大会前、「リオデジャネイロ五輪に向けたスタート。リオにつながる演技をしたい」と語っていた内村だが、完璧ではなかった演技に「良いスタートを切ったというわけではないと思います」と悔しさを募らせた。


“次世代エース台頭への危機感”

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 昨夏のロンドン五輪で世界王者になった内村がなお、進化を続けるのには2つの理由がある。
 1つは次世代エースの台頭である。
 今回2位の加藤がその一人。19歳の加藤は、けがの内村に代わって出場した4月のワールドカップ東京大会で2位に入った。加藤自身もロンドン五輪のメダリストや入賞者の中で戦っての銀メダルに世界を意識するようになったという。今大会は、直前の練習で背中を痛め、制限をかけながらの演技となったというが、平行棒では内村を上回る15.450点を出した。また、最終種目の鉄棒では内村の前で着地をぴたりと決め、「疲労はあったが、直前で凌平が着地を決めたので、意地でも3回ひねってやろうと思いました」と、王者を本気にさせる演技を見せた。「怖いけど、頼もしい存在」と認める19歳に内村は「このまま順調に進化されると、すぐに抜かれてしまう」と危機感を募らせた。

 また、「内村選手に匹敵する個人総合の力がある」と水鳥強化本部長が認める田中佑や、「どうせ負けるなら負けたい選手」と内村が話す野々村笙吾(順大)が内村の背中を追いかける。水鳥強化本部長も「彼らが下から上がってくるのも内村選手のモチベーションになっているのでは」と分析する。


“悲願の団体金メダル”

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もう1つの理由が、悲願である五輪での団体金メダルである。北京、ロンドンで追い求めながら、2大会連続の銀メダルに終わったことに内村は常々、リオでは「団体でリベンジしたい」と語っていた。そのためには日本チームの底上げが急務。
「後輩たちが力をつけてきているので、自分がさらにDスコア(演技価値点)を上げてやっていくことで、日本のチーム力は上がっていく。だからやっていかなくては」
 冷静な表情でこう語る内村からは、自らをさらに進化させることで、後輩たちの成長を促そうという強い気持ちが感じられる。日本のエースとして、ますます強くその手でチームをけん引する。

 内村は4月に長女が誕生し、プライベートで新たなステージに立った。「まずは1つ1つの試合でミスを無くしていく。その上で、五輪代表、五輪でのメダルがある」と話す絶対王者が、今まさにリオ五輪に向けても新たなステージを歩み始めた。
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by sr-moko | 2013-05-14 16:38 | 内村航平or体操競技 | Comments(0)